2018年02月13日

2017年下半期のBest Act(再演部門トライアル)


sanpo

 


【再演部門(トライアル)】

イキウメ散歩する侵略者


「概念」を奪う宇宙人に、静かに侵略されていく日常を描いたSF風人間ドラマを、黒沢清監督による映画版公開のタイミングで、6年ぶりに再演。「演出にも役者たちの演技にもスキがなくなり、進化も深化も濃くなっていた」と、戯曲自体の強度はもちろん、前回の上演より格段にクオリティを上げてきた点が高く評価された。また「大阪初演(2007年)では侵略する側だった内田慈が、ある意味地球を救う側の立場になっていたのが感慨深かった」と、何度もリバイバル上演されている作品ならではの感想もあった。

その他に名前が上がった作品は、くじら企画『サヨナフ』匿名劇壇『悪い癖庭劇団ペニノ『ダークマスター2017』など(上演ユニット名50音順)。また、土田英生セレクション『きゅうりの花』も、このユニットでは初上演だが、作・演出の土田自身がこのユニットを「自らの作品を再演する場」と位置づけているため、再演部門の対象とした。

【追記】
2017年度下半期作品部門のベスト3に選ばれた劇団「劇団」『1000年の恋』は、結果発表後に再演作品であることが判明しました。その時は誰も再演であることに気づかなかったため、今回食い違いの出る結果となったことを反省した上で、次回以降につなげたいと思います。


※文中敬称略
 


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2018年01月22日

2017年下半期Best Act 開催情報

 2017年下半期(7月~12月)に関西で上演された芝居の中から、観客が本当に「面白い!」と思った芝居&役者のベスト3を話し合いで決める「2017年度下半期Best Act」の詳細が決定いたしました。お気軽にご参加ください。

(このイベントの趣旨などにつきましては、コチラをごらんください

 

日時:2018年2月12日(月・祝)18:00~21:00予定(途中参加・退出OK)

 

場所:プロント 梅田楽天地ビル店

大阪市北区角田町5-1 梅田楽天地ビル 1F

(HEP FIVE隣。地図はコチラ

TEL.06-6131-0205

お店の方はこちらのイベントの詳細を把握しておりませんので、お店の基本情報(アクセス、メニューなど)以外のお問い合わせはご遠慮ください。

 

参加費:無料(飲食代は別途個別でお支払いください)

 

諸条件など:

●参加資格は「該当期間に、関西で芝居(演劇・ダンス・ミュージカルなど含む)を3本以上観劇した人」です。

●お店の席を確保する都合上、おおまかな参加人数を把握したいため、参加を希望される方はコメント欄 or 下記連絡先まで参加表明をしていただければ幸いです(連絡先などは不要です)

●現在見学のみの参加は、特定媒体での掲載を前提とした取材以外は受け付けておりません。

投票のみの参加も可能です。その際は、コメント欄 or 下記連絡先まで芝居&役者(該当する公演名も添えてください)のベスト3をお送りくだされば、話し合いの中で反映させていただきます。簡単な理由も添えていただくと嬉しいです。

●参加される方も、当日の話し合いをスムーズにするため、あらかじめベスト3を決めた上で臨んでください。

●今回の結果は当サイトで紹介させていただいたり、いずれかの媒体で記事にさせていただくこともあります。その際話し合い中での発言が記事中に反映される場合があることを、あらかじめご了承ください。

 

連絡先:m-yoshinag(あっとまーく)m01.fitcall.net

※メールを送信する際は、(あっとまーく)を@に変えて使用してくださ い

※ツイッターのアカウント(@Yoshine_A)にRTする形でも受け付けております。

 

皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

 

 



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2017年07月24日

2017年上半期のBest Act


iaku
 


【作品部門】
1.iaku『粛々と運針』

2.点の階
『・・・』
イキウメ『天の敵』


【役者部門】 
1.伊藤えりこiaku『粛々と運針』
2.佐々木誠匿名劇壇『レモンキャンディ』)
満腹満THE ROB CARLTON『Lab.』)


※諸事情により「ぴあ関西版WEB」での掲載がキャンセルになったので、取材していただいたライター・岩本和子さんのご好意により、以下に総評を掲載させていただきます。

作品部門の1位はiaku『粛々と運針』(2017年6月、インディペンデントシアター1st)。がんの母親を見舞う兄弟と、子供を授かったかもしれない夫婦の会話劇。命を巡り無関係の2組がいつしか交錯する。「より芝居らしく、シアトリカルになっていた。まさに”粛々と運針“だった」「物語が本質に集約され、演出もきれいだった」との評価のほか、「結婚に興味なかったが、芝居を見て産まなきゃいけないと思った」とは女性参加者。
 
2位は点の階『・・・』(2017年1月、京都芸術センター)。囲碁にヒントを得た「点転」という幻の盤上競技の物語。「世界が生まれるとは、こういうことかと分かった」という"演劇体験談“や「空気と言葉、内容と方法が一致していてよかった。京都芸術センターでやるべき作品だと思った」との感想が。
 
3位はイキウメ『天の敵』(2017年6月、ABCホール)。完全食を求めて生き延びた男の物語で2010年に公演した短編を長編化。「既にネタをばらしているのに見せ方がさらに強くなっていた。これに並ぶ芝居はなかった」「完成度が高く、なお成長を感じさせる」という声が上がった。
 
役者部門は、史上まれにみる混戦を極めた。「全員野球みたいな芝居が多く、みんな平等に輝いていた。アンサンブル賞を設けたいほど」といった意見もあったが、以下の結果に着地した。
 
1位は伊藤えりこ。結婚しても自身のキャリアなどを優先する妻の葛藤を好演。「役に血が通っているのが見えるようだった」「作・演出の意図をちゃんと読み取り、落とし込んでいた」など、高評価だった。
 
2位は佐々木誠。欲望をむき出しにしながらも罪の意識を持たない青年の役で、劇団力も後押ししての2位となった。「罪の意識のなさをうまく表現していた。天性の軽薄さが出ていた」「普段は好青年なのに、舞台に立つとものすごく軽薄になる。返事一つとっても軽薄だった」と、佐々木の持つ“特殊能力”を高く評価した。
 
3位は満腹満。世界屈指の頭脳を持つ男が集まる研究室の所長など、2役を演じた。「“出落ち”の域を出て、あの巨体をどう使うかという領域が広がった」「満腹くんがしてきたコピーが蓄積されコラージュのようになって厚みが出てきた」と進化を評価。「でもやっぱり、出るだけで面白い人は今の関西では貴重」との感想も上がった。
 
(取材・文=岩本和子)

またランクインはしなかったものの、高く評価された主な作品は、アマヤドリ『非常の階段』、
サファリ・P『悪童日記』、劇団Patch『羽生蓮太郎』(上演ユニット名50音順表記)。主な役者は、笠井里美アマヤドリ『非常の階段』、藤本陽子(当時の芸名はSun!!)(石原正一ショー『筋肉少女17』)、宮川サキ(『宮川サキのキャラクター大図鑑』)など(50音順表記)。


※文中敬称略
 


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