2010年07月04日
2008年度下半期のBest Act
【作品部門】
1.維新派『呼吸機械-《彼》と旅をする20世紀三部作 #2』
2.くじら企画『山の声』
3.劇団子供鉅人『電気女夢太る』
維新派の4年ぶりの野外劇が、全参加者が1位 or 特別枠に挙げるという圧倒的な評価を得て、貫禄のベスト1に。2位のくじら企画は、奇しくも主宰・大竹野正典の遺作となり、後にOMS戯曲賞大賞を受賞した作品。子供鉅人は、この作品を猛烈にプッシュした観客からの、動画を持ち込んでまでのデモンストレーションと、将来性を期待した上での3位入り。
【役者部門】
1.芳崎洋子(糾~あざない~/期間限定Saccharin『楽屋』)
2.中谷さとみ(劇団☆新感線/デス電所『ヌンチャクトカレフ鉈鉄球』)
3.吉田みるく(男肉 du soleil/共犯企画『大炎上』)
全員が所属劇団の公演ではなく、外部プロデュース企画や客演での公演で評価されるという面白い結果に。特に糾~あざない~の芳崎は、普段役者として舞台には立たないというレア度も含め、その意外な怪演は強烈な印象を残したよう。中谷も新感線では脇を固める役が多いだけに、主役級の役を演じた時の強い存在感が高く支持された。男肉ではハイテンションな演技が多い吉田も、若手劇団合同公演で見せた抑えめの演技で「ちゃんと演技ができるんだ」という、失礼な(笑)評価を得てのランクイン。
(文中敬称略)