2010年07月19日
2010年上半期のBest Act
【作品部門】
1.ピースピット『MOTHER』
2.烏丸ストロークロック『八月、鳩は還るか』
2.福田転球×平田敦子÷上田誠『ミッション女 プロジェクト男』
上演中から大きな反響を呼び、わずか1ヶ月で劇場を変えて追加公演を行うという、2010年関西上半期の一大事件とも言える作品となった『MOTHER』が、圧倒的な支持を集めて1位。ちなみに「付け加えたシーンが非常に効果的だった」と、追加公演の方を推す意見が多かった。2位は同票で2作品(表記はユニット名50音順)。烏丸ストロークロックは、数年の歳月をかけて作り込んだ強固な世界観、観客の視線を巧妙に計算に入れた演出などの完成度の高さで、一時はベスト1に推す声が挙がるほどの高い評価を得た。福田転球と平田敦子の二人芝居は、この2人の関係性の面白さと、肝心のアクション場面をすべて点と線の映像のみで表現するという手法を賞賛する声が挙がっていた。
【役者部門】
1.金替康博(MONO『赤い薬』)
2.天海祐希(新感線RX『薔薇とサムライ~Goemon Rock Over Drive』)
2.七味まゆ味(柿喰う客 七味まゆ味一人芝居『いきなりベッドシーン』)
MONO『赤い薬』で、いまいち頼りがいのない医師を演じた金替康博が「何か変なたたずまいが最高」と、まんべんなく票を集めて1位。ルドルフ『授業』の教授役でも推す声が挙がっていた。 2位は作品部門と同じく、同票で2名がランクイン(表記は50音順)。『薔薇とサムライ』で女海賊&女王役を颯爽と演じた天海は、そのあまりの格好良さゆえに、今まで大劇場芝居からのチョイスを何となく避けていた、この話し合いの暗黙の掟を破ってのベスト3入り。『いきなりベッドシーン』で悲惨な高校生を神々しいほどのハイテンションで演じた七味は「こんな切れ味の鋭い女優はいない!」との声が。柿喰う客の本公演『露出狂』での怪演も込みで評価された。
(文中敬称略)
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この記事へのコメント
自分の身の回りでは映画ならともかく芝居の話をしている光景自体がないので、芝居の意見を生で聴くことが初めて。大変楽しい時間でした。京都、最近いってないなあとは痛感しましたね
次回はぜひ話し合いにも参加して下さいませ。